288号バイパスから阿武隈川を渡ると、川岸に白い鳥の群れが見える。
あれは、白鳥か。
なんだ、猪苗代湖まで行かなくても、白鳥さん居るのね。
よっしゃ。
歩いて行くぜ。
霜が真っ白に降りた二日の朝、畑が広がる道をいそいそと阿武隈川へ向かった。
車も少なく、年末とは大違いの静けさ。
黙々と歩いて、川べりに着いた。
近寄っても全く逃げないし、むしろ近づいてくる。
だが、餌が貰えないとわかると、そそくさとさって行く。
そりゃ、そうよね。
しばらく白鳥を眺めて、帰路についた。
風がなく、気温が低くてもちっとも寒くない。
こんな日の冬の散歩は、すごーく気持ちがいい。
およそ1万歩。
食べ過ぎ気味の体には、いい運動になった。
秋に蒔いた花の種が小さな苗になっている。
ぱっと見雑草のようだが、自家採種の花たちである。
地べたに張り付くようにして、氷点下の冬に耐えるのだ。
こぼれ種で発芽したのもある。
私の植える植物は、冬の寒さと夏の暑さに耐える種類にしている。
何年もかけて、この場所に適応する種類がわかってきた。
それでも、去年のような夏だと、一気にダメになってしまうのもある。
ま、自然には逆らえないからね。
嘆かず、それを受け入れる。
心を持ちたい。