今回の福岡滞在は、三泊四日である。
博多駅からほど近いホテルに連泊した。
朝食が美味しいと評判だったが、結局一度も食べなかった。
ま、ホテルの朝食は、安くないからね。
三日目は、JRに揺られ、小倉方面の福間駅まで行った。
窓からの風景は、予想に反して、住宅地が連なる街が続いていた。
待ち合わせの駅に到着すると、懐かしい人が待っていてくれた。
前回少し書いたが、震災後の朗読ツアーを企画してくれた方である。
田中 時彦さん
北九州漫画ミュージアムの館長で、童画家で、あぜのまち絵本美術館の館長さんである。
残念ながら、コロナ禍もあり現在休館中なのだが、たくさんの絵本が居心地の良い空間に並べられており、時間を忘れて楽しめる美術館である。
駅からはかなり遠いのだが、歩いてくる強者もいるらしい。
駅前の住宅地とは異なり、のどかな田園が広がる唐津街道沿いの宿場である。
カエルの鳴き声に、少しほっとした。
しかし、ご縁がなかったら、尋ねる事はなかっただろうなぁと思うと、実に不思議な気持ちになる。
この日は、朗読コンサートでピアノを弾いてくれた古木 雅士くんも来てくれた。
いつの間にか、時間、流れたなぁ〜
古木くんが車を出してくれて、近隣を散策。
宮地嶽神社の光の道に到着。
ずっーーーと先は、海。
海まで参道が真っ直ぐに伸び、いや違う。
海から神社まで参道がまっすぐに伸びているのだ。
毎年2回。夕日が参道をまっすぐに照らし、光の道ができるのだ。
計算された事なのだろうが、神秘だねぇ。
近くに海のない暮らしをしているので、眼下に海が見えるだけで、ものすごい特別感があるし、ワクワクが止まらない。
で、海といえば、海鮮ですぜ。
地元の魚が食べたい!!
わがままなリクエスト
人気のお店で並ぶの覚悟だったけど、すんなり入店、ランチもギリセーフ。
お魚の名前、忘れちゃったけど、めちゃウマで、もちろん完食。
知らない街を走りながら、初めての場所を訪ね、違った空気を感じた。
時さんからは自身が執筆した冊子を、古木くんからはベスト盤のCDを頂いた。
今も活動を続ける二人から、じわーっと刺激を受けた。
私は、長い事、表現する事から逃げていた。
何の為に、誰の為に。
そんな事に躓いていた。
コロナ禍を理由に再開を避けていたが。
本当の理由は、意味を見出す事への無意味さを思い知ったに過ぎない。
ま、ぐうたらなのよね。
そもそもが。
こうして、お世話になった人を巡礼していると、中途半端で終わろうとしていた自分が情けなくなる。
せめて、ひとつでも納得できるカタチを表すべき。
だよな。
さて、福岡は、何を食べても美味しい。
駅のホームで、立ち食いうどんも食べてきた。
福岡のうどんは、コシのない柔らかい麺である。
透明なお出汁にやわうどん、かしわ(鶏肉)の甘辛煮がのってるシンプルうどん。
うまかった。
色々と下調べして食べたいものをリストアップしていたのだけど、1人の食事だとそうそう沢山食べられない。
それが悔しい。
昼にご馳走食べちゃうと、夕食時にお腹が空かない。
結局、滞在中の夕食は、駅やデパ地下で珍しそうなお惣菜を買って、ホテルで食べていた。しかし、その方がいろんな種類を食べられて良かったし、夕飯は、入浴後に食べたい派なので、結果オーライである。
ホテルには、温泉大浴場があり、都会にいながら夜空を眺めての露天風呂は、なかなかどうして気持ちよかった。
そうこうしている内に、帰る日になっていた。
恒例になった朝の散歩をして、荷物をまとめチャックアウト。
ちなみに、毎日10,000歩以上歩いていた。
都会の方が、歩く機会が多いなぁ。
毎日通った駅地下でお土産を吟味し、早めのお昼ご飯を食べる事にした。
最後の食事こそは、食べたかったものを食べるぞぉ。
帰るだけなので、昼からビールを注文。
明太子と高菜漬けは、食べ放題。
ご飯と味噌汁もおかわり自由という、太っ腹なお店だった。
私の一番好きな魚。
鯖である。
博多の郷土料理のごま鯖を堪能した。
甘めのごまだれとワサビと海苔。
鯖は、足が速いので刺身ではなかなか食べられない。
此処ならではの味である。
あまりの美味しさに、ご飯おかわりしましたとさ。
無事帰りの飛行機へ。
今度こそ富士山を・・・・
この後、雲がぐんぐん湧いてきて、なーんも見えませんでした。
じゃんねーん。