ゴールデンウィーク明けの月曜日。
窓の外は雨。土砂降りの雨。
この日私は、成田空港から福岡へ飛んだ。
鹿児島へ行った時に富士山の方向を見誤ったので、今回は、絶対間違わないぞ。
と、意気込んだが。
この雨じゃ、無理ね。
今回は、溜まっていたマイルを使ったので、航空券はタダである。
その分、少しだけいいホテルを予約した。
福岡との縁は、単純でいて複雑なのだが、喜多方のコミュニティラジオ時代の縁が始まりである。
人生において、様々な出会いがあるが、小さな巡り合いもひと時で終わりにしなかった事で、今に繋がっている。と思う。
飛行機は、名古屋を過ぎた辺りから雲が晴れ、窓の外は青空が広がってきた。
福岡は、晴天である。
空港から地下鉄で博多まで行き、ホテルへ行こうと駅から地上に出た。
方向感覚が完全にイカれてしまい、予定と違う場所に出てしまった。
慌てずGoogleマップで確認。
ちょっと遠回りしたけど、無事ホテルに到着。
荷物だけ預けて、友人宅へと向かった。
また地下鉄に乗った。
車窓からの景色が見えないので、一体どんな所なのか見当もつかない。
何と、街のど真ん中。
かつての住まいがまぁまぁの田舎だったので、そのギャップに驚いた。
ご主人を亡くされて、自身も病に倒れ、30年ぶりに実家へ戻ったと聞いた。
人生色々である。
この方とのご縁は、震災後、朗読コンサートツアーを企画してくれた方がいて、その時お世話になったのだ。
見ず知らずの私を受け入れてくれ、宿から送迎から、食事まで、滞在中の全てをお世話していただいた。
世の中には、こんなにも他人のために尽力してくれる方がいるのか。と。
心底驚いた。
足を向けては寝られないくらい、ご恩を受けたと思っている。
が、当のご本人は、全く気にしていない。
すごい。
年に数回やり取りはあるのだが、朗読を休眠している負い目もあって、福岡まで行く気にならない数年間だった。
その間に、あっけなくご主人が亡くなってしまった。
コロナ禍もあり、お悔やみに行けずに、時間ばかりが経ってしまった。
気がかりな事は、先延ばしにしてはいけない。
病気をしてから、それを心がける様になった。
10年ぶりくらいの再会である。
グッとくるものを抑えつつ、ご実家へ向かった。
ご主人の遺影は、嬉しそうにバイクにまたがる姿だった。
バイク乗りではないのだが、憧れのバイクにまたがった姿をたまたま写真に収めていたらしい。
うん、いい写真だ。
家でお茶を飲みながら、車でドライブしながら、ご飯を食べながら。
私たちは、尽きる事なく話し続けた。
未だ、喪失感から抜け出せず、亡きご主人を想い続けている。
どうしようもないけど、切ない。
翌朝、散歩していたら、立派な神社に到着。
櫛田神社。
博多祇園山笠が展示してあった。
由緒ある、商売の神様らしく、スーツ姿のサラリーマンが次々にお参りしていた。
さて、福岡の旅は、まだまだ続くよ。