初夏の光
梅雨入りまでの間、燦々と太陽が降り注ぐ。
すっかり緑に覆われたので、店に注ぐ日差しは柔らかだが、カラカラに乾いた畑には、照射なく照り付けられる。草の伸びが穏やかになったが、その代わり、ガッチリと根を張っている。少しでも水分を吸収しようと、植物も必死だ。
朝露に濡れている間に草取りをする。じっとりと濡れた草が地面から引き剥がされてゆく。首元に蚊がクーンクーンとうるさい。蚊取り線香を焚きながら、煙にケホケホしながら、朝仕事をする。
一汗かいた後の朝食は、すこぶるおいしい。
ワイルドストロベリーが豊作だ。
毎朝、赤くなった実を集めるのも仕事になった。お鍋一杯分貯まったら、ジャムを作ろう。真っ赤な香り高い苺ジャムは、焼き立てスコーンとの相性が最高だ。
土手のイチゴ化計画が進行している。南瓜も混植する。草取りから解放されるためには、取り除かなければならない草を減らせば良い。イチゴは、植えてから2〜3年で地面を這い尽くす。それまでは、かぼちゃに頑張ってもらおうと考えた。
今は、まだスギナと戦っているが、イチゴ化が上手くいくと、理想的な土手になる。はず。
さて、上手くいくかな。
再開までの間に、看板を作り替えようと思っている。設置する場所の整備も徐々に。しかし、暑い日中は、なかなか捗らない。
暑さとの戦いと、蚊との戦いと
少し雨が欲しいなぁ。
今年も、こぼれ種でニゲラが咲いた。
ここへ移って来た頃は、何度植えても育たなかったのだが、ここ数年は、勝手に花開く。
澄んだブルーの花は、清々しく美しい。今年はちゃんと種を取って、看板設置予定の花壇に撒き散らそうかな。
この花は、日向が好きなようだから、きっと咲き誇るだろう。
1999年のゴールデンウィークに碧い月をプレオープンさせた。当時は、裏磐梯で営業をしていた。5月の裏磐梯は、まだ春が始まったばかりで、北側には雪も残っていた。殺風景な入り口に、青い花の鉢植えを飾った。花の苗と土で予算オーバー。お古の植木鉢を集め、それでも足りなくて、木箱なんかも使った。案外、いい出来だった。
そうだ、青い花だけの花壇を作りたかったんだ。
今なら、出来るぞ。
しかし、播種には時期があるから、ちょっと出遅れたな。
花壇は、計画的に。だね。