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休業32日目

夏井千本桜

 小野の千本桜に行った時、あまりの寒さに桜をちゃんと見なかったなぁと、反省。車をどこに停めていいかもわからず、町をウロウロして、ささっと写真を撮って帰って来ただけ。あの時は、ふーん、千本桜ってこんなもんかぁ。と、実は、ちょっと期待外れだった。その後、YouTubeで千本桜を見た。

 ・・・??違う。私が見た桜と違う。えええええええぇ。

 もしかして。

 はい、間違えてました。

 ずっと長いこと、小野の千本桜と信じていた私は、小野の町を流れている夏井川沿いに植えられた桜並木を千本桜だと信じていた。

 しかし、小野町の夏井千本桜だったのだ。

 なんかややこしいが、町中の桜並木は、その延長上にあるようだった。

 よって、リベンジ。

 今度は間違えないよ。ちゃんと表示通りに行ったよ。

 前回は、寄り道しすぎて、看板を見ていなかったのだ。

 携帯の写真なので、こんなもんでごめん。でも、現物は、ものすごーくキレイよ。チラチラと散りはじめの花びらは、雪のように白く、耕したての畑に舞い落ちていた。

 誰もいない、夏井千本桜。こんな光景は、二度とないだろうなぁ。

 

 休業して1ヶ月が過ぎた。

 営業中には出来ないことを思う存分している。

 半径50キロをお弁当持参でウロチョロ。人が多いところへは行かない。都会の人たちには申し訳ないが、人に会わずに外出できる田舎に住んでいて良かったと思う。庭仕事も畑仕事も終わりなく続けられる。土に触れ、風に吹かれ、空を仰ぎ、この暮らしに感謝している。

 一気に芽吹きを迎えた木々は、萌黄色の濃淡で森を彩っている。山桜がポヤポヤと白い花をつけ、ヤマブギが鮮やかな黄色を添える。

 さぁぁぁぁ、いきるぞぉぉ。

 当たり前に移りゆく自然から、栄養をもらっている。