天気予報は、雪。本当に、降るだろうか。積もるだろうか。
遠足前夜の小学生のように、そわそわしながら布団に入った。夜更け、寝返りを打ちながら、耳をすます。静かな、静かな夜である。雪の結晶が、周りの音を全部吸いとっている。
目覚めると、予報通りの銀世界。思わず、ニンマリしてしまう。雪になりたての粒は、雲の向こうに日が昇っただけで、ヘニャリとヘタれてしまう。それでも、溶けてしまわないうちにと、せっせと雪かきに精を出す。体が、ほかほか暖かくなる。薪ストーブで部屋もぽかぽか。
雪は、冷たいけれど、暖かさを教えてくれる。パチリと薪の爆ぜる音を聞きながら、一人贅沢な時間を慈しむ。
静かな時を求めている方は、今が、今こそが旬な碧い月です。